労働問題を扱うネットニュースへのコメントで、たまに目に付くのが「そもそも固定残業制というのがよろしくない。まずそれを改めるべき」というような言説がある。もうなんというか諸悪の根源というか、ブラック企業の象徴というか。Xとかヤフコメなどでは、基本的に「会社=悪」と捉えた被害者意識丸出しの論調が目立つわけですが、もっとフラットに考えることが出来る人であってもこの「固定残業制」については「よろしくない制度」という意見の人もいるようです。
ただ、僕は全く違う意見なんですよね
むしろ固定残業代制の方が働きやすいと思っています
こいつは賞与に続いてまた下らないことを言い始めたよ、ひろゆきを真似て逆張りで注目を集めたいのか?と思われたかもしれませんが、今回も決して意識高い系の薄っぺらい主張ではなく、ごく簡単な理屈です
簡単といっても前提条件がぶれると論点がわかりにくくなってしまうので、下記を前提とします
- 法律的に正しく運用されていること
- 追加の残業代が発生しない上限ギリギリまで勤務してもらう前提の業務量が常態化していない
- ホワイトカラーである(その日、その時間、その場所で勤務することが最重要な仕事ではない)
1の点を補足すると、固定残業代制っていうのは法律で厳格に「こういう風に運用しないと違法です!」と定められているから、案外会社裁量でなんでもブラックに決められるってわけじゃないんです。自分が個人事業として顧問をやっている会社さんでも、「Aさんは月3万円の固定残業代を支給し、残業代は残業が20時間を超えたら支給」などと結構(かなり)適当に設定していましたが、これは完全にアウトですw
固定残業代として支給する金額は必ず「何時間分の残業代か?」を明確にし、その金額も基本給などをもとに適切に計算された値でなくてはいけません。そもそも残業代の計算自体、会社が恣意的に決められるわけではなく、法律で厳格に計算方法が定められています。先ほどの会社さんへは、顧問になってすぐ「これは賃金未払いと判定される可能性が極めて高いクリティカルな案件なので・・」と僕のリードのもとで改めてもらいましたw (たまに勘違いをしている人がいますが、社労士の仕事はこういうのが本丸であって、屁理屈で労基署と対抗したり労働者を痛めつけたりするのが仕事ではないw)
あと、このケースはマシな方で、「いくら残業しても定額の金額しか支払わない」という運用をしている企業もまだまだ一部には存在するかと思いますが、当然これも論外で違法ですw
ちょっと長くなってしまいましたが、「法律的にNGなことをやっている企業」を含めて考えてしまうと論点がブレますので、そういったあからさまなブラック企業は除いて考えるということです。
2の点は、例えば45時間分の固定残業代を支給している会社であれば、45時間までの残業であれば基本的には追加で支給する残業代は発生しないので(厳密には45時間未満でも追加残業代が発生するケースはあるんですけど本筋から外れるので説明は省略)、その45時間ギリギリまで勤務してもらうことが前提で一人当たりの業務量を決定しているというケースを指しますw
まあだいぶ零細な会社だとこういうケースもあるかもですが、そのような極端なケースは除いて考えますw
時間内に終わらせろ!というプレッシャーがない
前提の説明が長くなってすんません、ようやく本題ですが、固定残業代制のいいところはこちらです
「時間内に終わらせろ!(そうしないと残業代が発生する)」というプレッシャーがないんです
決められた時間内に決められた作業をするという仕事であれば、そういったプレッシャーは必要不可欠なものであるかと思いますけど、ホワイトカラーの場合はそのプレッシャーがむしろ仕事の能率を下げることもあるかなあと
少なくとも自分の場合はそうです
リラックスしている状態でないと、いいアイデアなんて浮かびません
ある程度の作業的なオペレーションをこなしつつ、クリエイティブな実績も求められるホワイトカラーでは「1分1秒でも無駄にするな!」というプレッシャーは害悪ですらあると思うんですよね
あと若干意識低めのことをいうと、トイレの時間長くね?とか、あの人昼休憩長くね?みたいな同僚同士のギスギスした揶揄も軽減されるかと。要は多少の時間延長では残業代が発生しないので、その辺が緩くてもまあ問題なしと管理サイドとしても思うわけで(当然匙加減はある)
1分1秒の時間短縮を求めるような人が評価される世界は嫌ですね、それは単純事務作業で生きていくひとの世界線でしょう
プラスアルファで実績を上げるため、スキルアップのための時間をつくりやすい
おい結局意識高い系かよ、と思われるかもしれないですが、僕的にはこれは薄っぺらい「意識高い系」ではなく自分の市場価値を上げるための「意識が高い」という状態ですw
高市首相の「ワークライフバランスを捨てます」発言を、一国の総理大臣の決意と捉えず、俺も私もと勘違いして追随した方々は論外な薄っぺらい意識高い系、そんな意識はいらないですw
それに対し、単純にキャリアを会社任せにせず、自分の価値を上げて収入をアップさせようと考える意識は高く持っていた方がいいに決まっています
で、自社内で経験を積む、実績を上げていくということを考えた場合、
上司に対してこういうことをしましょう、それには〇時間くらい残業する必要があります、と説得し、
よしわかった、〇時間を限度に残業を許可する、みたいなプロセスを踏むのってめちゃくちゃプレッシャー高くないですかね?スキルアップのために何かチャレンジする場合でも同じです
やりにくいandプレッシャー、残業代が発生する以上はそうなってしまいます
そんなわけで、自分は固定残業制の企業が働きやすいです
もちろん、同じ月額給与で固定残業制ではなく1分から残業代が支給される会社と比較するのであれば、当然固定残業制でない会社の方が実入りは大きくなるのでそっちを選択するかもしれないw
ただ、そんないい話はそうそうないかと
転職の場合は、「うちはだいたい月20時間の残業があるから、残業代込みで月〇万円が支給される想定です。これまでと同じ想定年収ですね😊」というオファーになるのが現実的じゃないかなあ・・
賞与が信用できないのと同じ理屈だな、やっぱりw
残業なんて会社裁量で「今月は一切するな」という指令もできちゃいますからね
とまあ色々と理屈をこねたわけだけど、目の前のオペレーション視点しかない、エセホワイトカラーには理解できない話だとは思います・・。実際そういう人も多いからなあ・・











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