バブルの遺産

リゾートマンションに住むという選択肢~越後湯沢編2

関越自動車道、練馬ICから約3時間、、、長い長い関越トンネルを抜けると、新潟県湯沢町に入る。
今回湯沢に行くにあたっては、「港区ではベンツがカローラの6倍売れている」(清水草一著、扶桑社)という書籍を参考にしています。
副題が「データで見る格差社会」なので、ワーキングプア等を持ち出して「格差社会けしからん!」との主張を繰り広げる本のように思われてしまうかもしれませんが、実際はそんなステレオタイプの本ではなく、気軽に読めるユニークな本です。
題が長いので、以下「ミナカロ」と略します。

さて、湯沢ICが近づくにつれ高層建築物が目立ってきますが、ちょっと古ぼけた感じの建物が多いです。
ミナカロでは、湯沢市街から20kmほど離れた苗場にある、ほとんど廃墟同然のリゾートマンションが紹介されている。苗場はかつての「憧れの地」らしい・・・。
20万円で投げ売りされている「ヴィラ苗場」にも行ってみたかったが・・・今回は時間の都合で行けませんでした。

なにが言いたいのかといえば、一口に「投げ売り格安リゾートマンション」と言っても、廃墟のような数十万円の物件と、まさにバブルというようなゴージャスな300万円クラスの物件の2種類があるということです。

今回は後者のみを見に行きました⊂(^-^)b

湯沢ICの少し手前、周囲の建物とは明らかに違う雰囲気を持った黒い建物が出現します。
ミナカロで紹介されている「ヴィクトリアタワー湯沢」です。
しかし、まず先に隣の南魚沼市にある「グランドウイング舞子高原」に行くためスルー。
湯沢ICを通り過ぎ、次の塩沢石打ICで高速をおりました。

IC周辺はどこにでもある風景。
長距離ドライブ者やトラック運転手などが立ち寄りやすい、広い駐車場をそなえたコンビニや休憩所がポツポツとある。1件だけスーパーのようなものもあった。周辺人口は多くなさそうだ。

目的地に近づくと、閉まっている飲食店が数件。
「今はシーズンではないから」と思いたい。
近くには舞子スノーリゾートなんていうスキー場もある。きっとシーズンには賑わっている・・・のか?

そう考えながら目的地到着。

こ れ は す ご い

「平成6年完成のバブル崩壊後物件で、豪華な大浴場、プール、レストラン等が付きペットも飼育可。相場は1平方メートルあたり10万円弱。塩沢石打インターから1分、スキー場も1分圏内にある」(ミナカロ)

公式HPを見ればわかる通り、施設も超充実。カラオケルームやゲストルームまである。
14階建て888戸の巨大なマンションなのだ・・・。

裏の国道からもその豪華さは確認できます。

関係者ではないので中には入りませんでしたが、ミナカロによると「エントランスへのアプローチもめちゃめちゃ金がかかっている」とのこと。
これが300万円台で買えてしまうのです・・。
しかもこの本が出版されたのは2008年と約5年前。今の状況はと物件名でググってみると・・・
なんと間取りによっては100万円台のとこもあった!!!

完成から20年近く経っているといっても、基本リゾート目的での購入がほとんどなので、痛みも少ないと想像できます。

もちろん別荘として持つのは、それはやはり富裕層の道楽であろう。
しかし「住む」のだとしたら・・・?
格安の豪華マンションではないのか!
買ってしまえば家賃もかからない。かかるのは管理費+修繕積立金が月々約25000円~37000円(立派な設備ですからね)そして固定資産税が年約5万から6万円。それだけでいい。

ただ周囲は木々が生い茂っており、淋しい。
夜などは不気味ですらあると思われます。
買い物にしても、車所有が前提とはいえ、不便そうだ。ざっと周囲を走ってみても、小さなスーパー1件がやっと。

なんだかんだで、買って住むのは勇気がいるかもしれない・・・。

と、ここで次の物件に行く前におまけ。

このグランドウイングの奥にはこんな空間が!!!

まさに廃墟

しかし、車が停まっているところもある。住んでいるのか?いやしかし・・・。
た、炭鉱住宅のような雰囲気だ。
人気が全くないのだが、シーズンには人がいたりすんのかな・・・

怖すぎるぜっ!!!

※この記事は前身ブログの記事(2013年5月掲載)を一部修正したものです。
あくまで当時の情報であることをご了承ください。


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